今回は、Paintnote EDIをご利用いただいているタニイチ塗料株式会社 代表取締役の谷浩司さんにインタビューさせていただきました!
当社は私の父が始めた会社で、今年の8月で44年目になります。
創業以来「お客さまたちと共に」を経営方針として邁進してきましたが、設立35周年を機に新たに『「塗料」を通じて心地よい環境づくりを目指します。』という理念を策定しました。この理念には「和を以て貴しとなす」という言葉がありますが、みんなで一緒にこの地域を盛り立てていきましょうという想いが込められています。
俗っぽい言い方にはなりますが、私個人としても「平和な世界を作りましょう」という想いが根底にあり、自社の理念にも通ずるところです。
地域の人が良くなれば経済流通も良くなりますし、我々のお客さまの仕事も増え、巡り巡って当社にも還元されます。今では社員一同この理念に基づき、同じ方向を向いて取り組めいていると思います。
強みというとどこの会社も明確に自己判断が難しい部分だと思いますが、当社は比較的社員の年齢が若いため、フットワークの軽さや対応スピードの早さが強みだと思います。
スピードとは、例えばお客さまからご質問をいただいた時の回答もそうですし、配送対応や納期のスピードなども含みます。当社はできるだけお客さまのスケジュールに合わせて素早く動けるように心がけています。
採用の面でいえば、もともとこの業界には新しい人が入ってきづらいという課題があるかと思います。先代の時代から「組織の若返りをしないといけない」と話し合っており、当時から人材募集などで工夫を凝らした結果今の強みを形成するに至りました。
また、スピードを求める上では営業マンが営業に、事務員が事務に集中できるような環境を整えることが大切であることから、数年前より棚卸業務のデジタル化を進めています。
棚卸は定期的にやらなければいけない作業ですが、拘束時間が長いですし、短い時間で行おうとするとヒューマンエラーが発生してしまうという悩みがありました。
数年前から、そういった悩みを解決できるシステムがないか探していたのですが、いくつか話を聞く中で良さそうなものがあり導入しています。現代において運送会社や倉庫会社は在庫管理をバーコードやハンディを用いて効率的に管理をしておりますが、それに近しい形の管理方法を目指しています。
今から数年前に大手塗料メーカーや副資材メーカーがEDIをはじめたこともあり、それらを利用する中で、以前から当社オリジナルのEDIを作りたいという構想がありました。
現状だと営業が運転中にお客さまから電話を受けたら、まず停車をし⇒注文内容をメモにとり⇒それをもとに事務所に電話をいれる、また事務員もメモをとり⇒メモをもとに発注するという流れが基本です。
EDIであれば注文内容が直接事務所に入ってくるので、そのまま事務員が確認し、発注作業に移れるので、働き方改革の観点や当社の強みであるスピード対応を伸ばす観点からも良いと思っていました。
同様に常々思っていたのは、電話だと聞き間違いのミスや、言った言わないが発生してしまう場合があります。このような受注時のミスはお客様の仕事に直結し、例えば工期が遅くなりお客さまにご迷惑がかかると「心地よい環境づくりを目指す」という理念に反することになります。また営業マンが忙しいタイミングなどは電話を取れないこともあるので、お客さまも好きな時間・タイミングで注文ができることで心地よい環境づくりにつながると考えておりました。
そういった背景もあり、当社オリジナルのEDIを作ろうと考えてシステム会社に相談したこともあるのですが、開発費用が異様に高かったこともあり当時は見送りました。そんな中で昨年11月に開催された日塗商の青年部セミナーにPaintnote社が登壇するということを知り、興味を持ったので聞いてみようと思いました。
Paintnote EDIはお試しで使えるプランがあるのですが、かなりリーズナブルなのでとりあえず試してみることにしたのが導入のきっかけです。
Paintnote社に作成いただいたチラシや資料を持って案内する方針で行こうと考えています。Paintnote EDIとは何か、どのように登録するかという内容が書かれているので、ご案内したお客さまもすぐに関心をもってくださり、スムーズにご理解していただけていると思います。
当社がお付き合いしているお客さまの年齢層は比較的若く、スマホやタブレットを持っていたり、LINEなども苦にならないとおっしゃる方が多いです。そういった状況ですので、お客さまもすぐに馴染んでくれるんじゃないかと考えております。
もちろん思い立った時に電話した方が楽だから「自分はいいよ」という方も一定層いらっしゃいます。
ただPaintnote EDIのご利用に関してお客さまは無料なので、「ものは試しでちょっと使ってみてください」とアプローチしていこうと考えております。
実際今使ってくださっている中には50代の方もいらっしゃるのですが、ありがたいことに楽しんで使ってくれているみたいです。
良い意味であまり期待はしていません(笑)
というのも、今の段階でかなり良いものだと思っておりまして、これ以上何ができるかという想像がつかないからです。
機能面においては、現状でも十分備わっていると感じているので、強いて言うのであれば、発注側の見た目や操作性の部分がより良くなるといいかもしれませんね。例えば文字だけだと寂しいですし直感的な操作が難しい、一方画像もふんだんに入れるとなると画面上の情報量が増えてしまい、見えにくくなる可能性もあります。
どちらに振るかでトレードオフだとは思いますが、そこはプロのPaintnoteさんに期待しています。
冒頭の通りですが、私個人としては世界平和、明るい豊かな社会の実現という夢を持っております。またこの仕事を通して、塗装業者の社会的地位向上という夢を持っております。
塗装業者の地位が低くなってしまっている理由にはいくつかあると思いますが、1つは悪徳業者の存在が大きな要因かと考えています。
例えば、他エリアの悪徳業者が弊社地域の案件を獲得しているケースがあります。悪徳業者が施工をすると、ひどい時には数ヶ月で剥がれなどが発生し手直しが必要となり、前に施工した分を剥がした上で新たに塗り直すといった手間が余計にかかることになります。そのため本来は高くつく仕事になるはずですが、施主さんとしてはすでに一度目の施工費用を支払っており予算が取れないという状況ですし、当初の割安な施工費用が基準となったりして、その皺寄せが地元の塗装業者にきてしまうという構造が生まれています。
また、自社のPR力の差も如実に現われてきているような印象を受けています。
昭和であれば職人に腕さえあればPRなどせずとも「この人に頼めば大丈夫だ」という噂などで地域の需要を獲得できていました。一方、現代だとネットの普及によって塗装工事の見積もり会社などが出てくる中で、「塗装って誰に頼んでも一緒でしょ。であれば安いところに頼みましょう。」というような意識が消費者にも醸成されてきたように感じます。
その結果、特にPRが苦手な企業は、営業会社の下に入り、多少利益が薄くても「食えればいいや」「仕事がまわればいいや」という考えになってしまっている節が見受けられます。こういったスタンスだと積極的に学習をせず、腕もあまり育たず、今使ってる材料を扱えればいいといったように負の螺旋に入ってしまう可能性があります。
当社のお取引様には、任せて安心といえる腕のある職人様たちがたくさんいらっしゃる一方で、先述の通りPR力に長けていない企業様がいらっっしゃるのも事実です。
あくまで当社は塗料を売ることが本業ではありますが、『「塗料」を通じて心地よい環境づくりを目指します。』の理念のもと、「地元の企業がもっと地域に愛されて、仕事が地元企業にまわる」という構図を実現するための支援もしていけたらと考えております。
世の中に本来の塗料・塗装の素晴らしさを伝えていくことが、塗装業者の地位向上につながり、最終的に地域の豊かさにつながると考えておりますので、当社も果敢に新しいことにチャレンジしていきたいと思っております。
詳細機能や導入に関してなど
Paintnote EDI, Paintnoteが3分でわかる