今回は、Paintnote EDIをご利用いただいている株式会社富田商店 代表取締役社長の富田浩正さんにインタビューさせていただきました!
私も昔は営業として担当先をもっていたのですが、現在は当社の社長として日々のルーティーン業務がありません。ルーティーンがない社長だからこそ、社長にしかできない仕事がたくさんあります。
私は「当たり前のことを当たり前にやっても面白くない」という経営ポリシーを持っており、何事もマンネリ化したら面白くないので、常に何か新しいことをやっていたいと考えています。そのポリシーが故に社員からは「また社長が何かやってるよ」と思われているかもしれないのですが、しかしそうあるべきだと考えています。
現在、弊社は塗料販売店4社による「エコペンネットワーク」というグループに加盟しております。一口に塗料販売店といっても、そのありかたは百社百様ですので、互いの良い点を学び会えるように日々情報交換をしております。また、ネットワークの強みを活かし、4社で海外からの共同購買なども行なっております。
そのエコペイントネットワークの事業の一環として、5,6年前ほどから「プレゼントツリー活動」に取り組んでいます。これは家を一軒塗装したら、木が一本植えられるという事業です。SDGsが世間一般で言われる前から、取り組んでいます。塗装はどうしても臭い・汚いなどと言ったイメージを持たれがちですが、そういったイメージを払拭する一助になればと考え、現在も続けております。
当社は自社での調色機能を有しており、早くて正確な配送にも力を入れております。また「プレゼント・ツリー」もそうですが、環境にやさしく、地域に愛されるような塗料販売店となれるように日々精進しています。ただそれは当社に限ったことではなく、多くの塗料販売店が謳っている事柄です。では当社独自の強みは何かと考えた時、「情報発信力」です。
例えば弊社では「月明かりの会」という若手塗装店の経営者の方がメインの勉強会を主催しており、もうかれこれ10年以上、合計100回以上の勉強会を開催してまいりました。塗料や塗装技術に関する勉強会をメインにしつつも、広く経営関係やSDGsを題材に取り上げることもあれば、暴力団対策や緊急蘇生術などの題材を取り上げたこともございます。
お客様の事業が伸びれば当社の事業も伸びるという関係性があるからこそ、少しでもお客様のお役にてることはないかと考え、特に個人ではなかなか得ることのできない情報の発信に力を入れて取り組んでおります。
当社の建築塗装のお客様のおおよそ95%は電話で注文をされますが、やはり関係性の深い担当営業の方が話が早く話しやすいため、事務所ではなく担当営業の電話に直接かかってくることが多いです。
営業は、通常得意先様周りなどで車を運転していることが多いのですが、上記のような理由から、運転中に電話がかかってくる頻度が非常に多く見られます。しかしその度毎に車を停車し、お客様からの受注電話への対応をしているのでは、効率の面からも良いとはいえません。また、その事によって、お客様とのお約束の時間に遅れてしまうようなケースもでてきます。更には、運転中に運転以外のことに意識が向けられ、安全運転の支障ともなります。また、携帯電話での受注は、ミスを誘発する原因にもなっております。
そのような状態を打破できる何かがないか?と模索してる中、注目したのはごく少数ですがLINEで注文をくださるお客様でした。LINEで注文するよりも簡単な、専用のアプリがあれば良いのではないかと息子から発想があったのですが、その中で、昨年行われた日塗商青年部のウェビナーでPaintnote EDIの存在を息子が知り、「これは良いのではないか」と思ったのがきっかけです。
そもそも2019年の暮れくらいまではEDIなどは全く発想がありませんでしたし、何より塗装業者の方々が使ってくれると思っておらず、無理だろうと思っていました。しかし最近はDXの流れも強まっておりますし、いつまで経っても20年、30年前のような受発注は続かないだろうと考えはじめました。
もともと塗料販売店と塗料メーカーの間での受発注において、電話の時代→FAXの時代→EDIの時代という流れがありました。そして今、塗料販売店と塗装業者様の間での受発注において、その流れの中の「FAXの時代」を一足飛びでEDIの時代へと移行しようと考えました。
塗料販売店からメーカーへの発注は事務所からパソコンを用いることが多いのですが、塗装業者から塗料販売店への発注は現場からスマホを用いることが多いでしょう。
だからこそ発注までの工程が複雑だと彼らは使ってくれず、3タッチで注文までいけるくらいの簡単さである必要があると考えました。
そこで、「いつものリスト」がキーポイントだと思いました!「いつものリスト」が充実していると、そこから数タップで注文が完了するので、塗装業者の方も使ってくれると思います。
そのため弊社の営業には、各得意先に対し、いつものリストを10-20なり入れてくれと指示を出しています。
最初の入り口で面倒だと使ってくれないのですが、逆にそこで便利だと思ってくれたら、その後もしっかり使っていただけるからです。
当社はPaintnote EDIの普及を進めていく上で、「スリーセブン作戦」というものを作成・実行しています。
その名の通り「3つの7」を目指した作戦なのですが、具体的には、
このスリーセブン作戦を達成するため、例えば5%キャッシュバックを用いるなど、あの手この手で得意先様に使ってもらおうとしております。
私はこれからも全身全霊で果敢に新しいことへ挑戦していきたいという思いがありますが、一方で昭和の人間であると実感することがよくあります。特に俗に言うZ世代とはやはり根本的に考えが違うと考えており、それは良い悪いではなく、単に私1人の努力だとこれからの時代において限界があると思います。
例えば私は営業に関して、「足で稼ぐ」「会ってなんぼ」「会う頻度で売り上げ変わる」などという考えが染み付いているのですが、息子世代からは「そもそも営業が必要なのか?」という問いが出たりと、全く別の意見が出ることもよくあります。
確かに現代の若い世代は生まれながらにスマホやPCがあり、ネットでのコミュニケーションに慣れている分、対人関係が煩わしいと感じる層が確実にいらっしゃいますし、さらに今後増えていくと思われます。そういった層に対して、Paintnote EDIは当てはまると確信しています。
Paintnote EDIであれば日々の発注がネットでお手軽にできるだけではなく、お買い得商品掲載、新製品情報発信など色々な使い方ができます。お客様としても、当社の営業に会わずともそういった多くの情報が手に入るようになり、そこで当社のアイデアや情報発信できれば、当社の強みである「情報発信力」をさらに磨いていくことができます。Paintnote EDIは現在は注文用のシステムですが、ゆくゆくはそういった展開にしていきたいと思います。
キザっぽくなってちょっと恥ずかしいのですが、「新しものがり屋でいたい」と常に思っています。
当たり前のことを当たり前にやっていくのはつまらないので、他ではやらないようなことにチャレンジし続けたいと思っています。
ただそういったチャレンジにはパワーが必要です。毎回0から何かを立ち上げるようなことなので、私にも社員にも余分な仕事が発生しますが、しかしそれをやり続けないと先はないと考えています。
近年になって塗料販売において、ネットを中心に安く売っている所が増えてきましたが、値段だけの勝負は避けたいと考えています。値段ばかりの勝負をすると、将来的には塗料のネット販売に負けてしまいますし、それこそ普段のお付き合いの意味が全くなくなってしまいます。
我々は塗料という、塗って塗膜になってはじめて製品になる「半製品」を売っているので、例えば塗り方、気候、その他の要因によってのクレームはつきものです。そのクレームにどのように対応するか、というのは販売店の価値だと思います。また、色変更があった際など、特に急ぎの現場での納品対応の柔軟性などは塗料販売店だからこそだと思います。
もちろんその対応自体は大赤字かもしれませんが、それがお客様との信頼関係の構築や今後のお取引に繋がります。
そういった富田商店の値段以外の価値をお客様にご提供し続けていきます。それに加えて、Paintnote EDIを活用して当社の強みである「情報発信力」をさらに磨いていくことで、「富田は値段はそこそこだけど、富田と付き合ってると面白いぞ」って思われる販売店でありたい。それこそが私の、経営者としての基本スタンスです。
詳細機能や導入に関してなど
Paintnote EDI, Paintnoteが3分でわかる